【出生前診断】20代後半夫婦が受けないことに決めた理由|NIPTは受けるべきか 〜28歳妊婦のブログ〜

妊娠・出産

この度、念願の第一子がお腹にいることがわかりました!

現在は妊娠6ヶ月。妊娠22週目です。

今のところ、なんとか順調にすくすく育ってくれています。

さて、この妊娠22週、日本では中絶が許されなくなる週数です。

念願の赤ちゃんなのに中絶なんて考えるの!?・・・と思うかもしれませんが、近年では「出生前診断」という、生まれる前に赤ちゃんの障害の有無を調べる検査を受ける人がたくさんいます。

そして、検査を受けて障害があるとわかった人の9割が中絶を選択しているそうです。

私たち夫婦は、この出生前診断を受けない決断をして今に至ります。

でも、「受けない」と決めるまで、たくさんたくさん悩みました。

出生前診断を受ける理由はよく目に入りますが、受けない理由は私自身が探した際にあまり見かけませんでした。

なので、

「出生前診断って受けた方が良いのかな?」

「受けない人は、どんな理由なんだろう?」

と悩んでいる方へ、私が決断した理由をお伝えしたいと思います。

あくまで一つの事例としてですが、どなたかの参考になると嬉しいです。

出生前診断とは

出生前診断には、確定検査と非確定検査があります。

確定検査

診断が99.9%確定する検査で信頼性が高い。
お腹に針を刺すため、1%以下の確率で流産の可能性がある。
(例)羊水検査、絨毛検査

非確定検査

疾患の可能性が高いか・低いかを調べるもので、確実な検査ではない。
母体の採血のみで検査できるので、流産のリスクはない。
(例)NIPT、クアトロテスト 等

中でもNIPT(新型出生前診断)は非確定検査ですが、かなり高精度な判定が出るということで近年人気の検査です。

日本では、35歳以上の妊婦は認定医療機関で検査を受けることができますが、35歳未満の場合は認定外の施設で受けることとなります。

出生前診断でわかる疾患

主に先天性の染色体異常についてわかります。

  • 21トリソミー(ダウン症候群)
  • 18トリソミー(エドワーズ症候群)
  • 13トリソミー(パトウ症候群)

妊娠10週ごろから受けることができるので、かなり早い段階からの検査が可能です。

ただし、NIPTで陽性だった場合はその後確定検査を受けることになりますが、それは妊娠15〜18週と少し時間が経たなければ受けることができません。

受けようとした理由

初めはNIPTを受けようと考えていました。

というのも、正直、もし何か障害があるとしたら育てていける自信が無かったから。

今まであまりダウン症などの疾患の方と接点がなく、小学生時代に特別支援学級の子たちと遊ぶくらいの関わりしかありませんでした。

なので、もし自分がそのような子の親になるとしたら

「どうやって育てていけば良いんだろう?」

「親が亡くなった後、自立して一人で暮らすことはできないんじゃないか」

と、将来に対する不安がとても大きく、もし陽性判定だったら育てられないよなと思っていました。

なので当初は、出生前診断を受けて陽性判定の場合は諦めようか、と考えていました。

受けないことに決めた理由

それでもよくよく考えた結果、結局受けないことに決めました。

「受けてみて陰性だったら産んで、陽性だったら諦めよう」

そんな簡単な話ではなかったんですよね・・・

わかる疾患は一部だけで、わからないことの方が多い

出生前診断でわかるのは、ほんの一部の疾患だけです。

生まれてからわかる病気や、何年も経ってから発症する病気はいくらでもあります。

それに、例えばダウン症は出生前にわかるけど、自閉症はわかりません。

でも、生まれてきたらどんな病気や障害だったとしても、頑張って育てるじゃないですか。

事前にわかる染色体異常の子は産まないのに、事後にわかる疾患の子頑張って育てるの?

そう考えると、疾患の種類によって生まれてこれるかどうかが変わるって、理不尽な話だなと思ったんです。

ダウン症で生まれても自立している人はたくさんいる

染色体異常の場合、早くに命を落としてしまう子が多いようです。

ですが、ダウン症は平均寿命60歳と、比較的長く生きることができます。

その場合、自分たちが年老いて死んでしまった後、子は一人で生きていけるのかというのがすごく不安でした。

なので、大人になったダウン症の方がどのような暮らしをしているのかすごく調べました。

するとわかったのは、一人暮らしをして働いている方がたくさんいるということ

また、支援してくれる施設や企業が想像以上にあることがわかり、自分が思っていた以上に未来は拓けているんだと感じました。

きっとそこまで辿り着くための苦労はたくさんあったと思いますが、立派に育て上げている方たちの姿は希望になりました。

ダウン症だったら自立できない、親が死んだ後困ると決めつけるのはおかしなことで、自分が知らないからそう思い込んでいるだけだということがわかりました。

障害の有無に限らず、子を自立させるのはきっと大変です。

こうした例を目にすると、自立は厳しいと決めつけて産まない選択をすることは、私にはどうしてもできませんでした。

検査費用が高い

出生前診断は保険適用外なので、かなり費用がかかるんですよね・・・。

NIPTを受ける場合は、大体15〜20万円くらいかかります。

今は私も専業主婦で収入が途絶えているし、これから子育てにたくさんお金がかかるから、生まれる前の大きな出費は出来るだけ控えたいと思っていました。

なので正直、この費用はかなり痛い・・・

20万円あれば、赤ちゃんが必要とする大抵のものは買ってあげられます。

私や赤ちゃんの入院が長引いても、医療費の足しにできます。

それだけのお金をかけるなら、生まれてくる子のために使いたいと思いました。

20代の場合、陽性の可能性はとても低い

そもそも染色体異常で生まれてくる確率ですが、20代の場合は約0.1%以下です。

私はこれを見て、かなり低い確率だと思いました。

母体の年齢に関わらず、染色体異常を持って生まれてくる赤ちゃんは確かにいます。

自分が0.1%に当てはまらないという保証はどこにもありません。

それでも、0.1%の可能性って、大金払ってでも確認したいことなのかな?と自問自答した結果、そこまでして調べる必要はないという結論になりました。

もし「堕ろす」決断をした場合、もう次の子は望めない

中でも私が一番不安に思ったのは、何より自分のメンタルでした。笑

もし陽性判定が出て諦めるという決断をした場合、ふと私は次の子を望んで良いんだろうかと思い至りました。

育てられる自信がないという自分の都合で、今まさに自分の中に宿っている命を諦めたのに、また赤ちゃんが欲しいって前向きに思えるだろうか。

実際、育てられないのに産む事は無責任となってしまうし、生まれた子供が不幸にならないように中絶を選択する人もたくさんいます。

私も、その気持ちがとてもわかります。

その選択も正しく、尊重されるべきものであることは言うまでもありません。

ただ私は自分のメンタルに自信がなく、もし中絶を選択したら、その後すごくすごく苦しむような気がしました。

もう二度と、妊娠出産を前向きに捉えられなくなり、塞ぎ込んでしまうんじゃないか。

結局は陽性だった場合、その現実を受け入れるのが怖いから今は受けないことにしたようなものです。

ある意味、逃げなんでしょう。

でも、無事に生まれたらもう腹を括って育てなければいけません。

私にとっては、その場になって腹を括った方が、これも運命と受け入れて前向きに育てられる気がしました。

そもそも染色体異常はお腹の中で亡くなることが多く、生まれてこれるという時点で奇跡です。

生まれてこられるだけの力のある子なんだとしたら、その子の力を信じて育てていこうと思った方が納得感がありました。

どのような結果でも産みたいと思うのなら、検査は受けなくても良いよね、というのが最終的な結論です。

出生前診断はあらかじめよく調べてから受けよう

以上が、私が今回受けないことを決めた理由です。

決めた後にも何度か不安になることがありましたが、妊娠22週を過ぎた今、もう進むしかないな!と気持ちを固めています。

今回私は受けないことを決めましたが、受ける人の気持ちもよくよくわかります。

出生前診断を受ける or 受けない、陽性の場合産む or 産まないは本当に難しい問題です。

当事者としてこの問題を考えていくには、あらかじめ出生前診断についてよく知ることがとても大切です。

そして、もし陽性判定が出てから困らないように、受ける前にどうするべきか夫婦で話し合うことが必要不可欠となります。

いろいろ調べてたくさん悩んで、一生懸命考えた結果なら!

どの決断も正しくて、どの決断をしても幸せな未来が待っている!と私は信じています。

貴重なマタニティライフ、ゆったり穏やかに過ごしていきたいですね。

ではまた!

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