【法人営業はノルマ無いって本当?】専門商社営業職の実態

営業女子

法人営業はノルマ無いから楽!という話を聞くことがあります。
果たして、それは本当でしょうか?

私は半導体商社で3年間法人営業をしています。

実態は、半分本当で半分違う

実際、ノルマはあります。
でも、よく巷で想像されるようなノルマではないです。

ノルマと言ったら、棒グラフにして壁に張り出されて
「今月あと何件取ってこーい!」っていうのを想像しませんか?

法人営業のノルマはそこまで日々厳しいノルマに追われているわけではありません。

では、どうして日々厳しいノルマには追われることは無いのでしょうか。

法人営業のノルマがきつくない理由

ノルマの設定期間が長い

今月のノルマが達成していない!売り上げるまで帰ってくるな!

などと言われることはありません。

なぜかというと、月単位でのノルマに厳しくないから。

法人営業の場合、週や月といった短い期間ではなく、半年や1年といった長いスパンでの売り上げ目標を立てることが多いです。

半年間の目標が達成することは重視されますが、毎月毎月の目標を達成することはそんなに求められません。

ではなぜ、短い期間でのノルマは重視されないのでしょうか。

今月の売り上げはあらかじめ決まっているから

実は、売り上げの大半が毎月一定数買ってもらうと決まっているものなのです。

法人営業の場合、お客さんは会社です。

いろいろな会社がありますが、例えば私がいる半導体業界なら、お客さんは機械装置を作っているメーカーになります。(食品ならスーパーやレストラン、繊維なら洋服メーカーなどがお客様ですね)

メーカーはひと月の生産量をあらかじめ計画してあって、基本的にその計画通りにものを作っていきます。

例えばロボットを作っている会社がお客さんだとします。

そのお客さんは毎月ロボットを10台作るから、そのための部品を毎月10個ずつ納品するという状況です。

これはアマゾン定期便のように、毎月どのくらい、年間どのくらい購入されるとあらかじめ想像つきます。

アマゾン定期便で毎月お水2箱買ってる人みたいな感じですね。

毎月2箱で満足してるお客さんに、売り上げを上げたいからといって「毎月4箱買いませんか?」と持ちかけても断られますよね。

いやそんなに飲まないよって話じゃないですか。

このように、営業マンが頑張ってもお客さんの生産計画は変えられません。

なので、どんなに頑張ったところで今月すぐに結果に結びつけることが難しいので、毎月のきついノルマは無いのです。

ノルマ設定はお客さんの生産状況によって異なる

そもそもノルマ設定はどのようにすると思いますか?

「この営業マンは昨年ウン千万売り上げたから、今年はそれより多いのが目標だ!」というように、個人の力量で設定されるようなイメージはありませんか?

法人営業の場合は個人の力量ではなく、お客さんの生産計画を元にノルマ(予算)設定がされます

だから極端な話、たとえ新入社員だとしても、担当するお客様が年間3億円分の部材購入をするならば、その新人のノルマは年間約3億円です。

営業マンは適切なノルマ設定をするために、お客さんへ業績や生産計画をヒアリングします。

・去年は5万台だったけど、今年は年間10万台生産すると聞いた!
 →今年は売り上げが倍になるのでは!?
・お客さんがこの事業は辞めると言っていた
 →今年は売り上げが激減するのでは?

というように、お客さんへ情報収集を行って、ノルマ設定の参考にしていきます。

そもそものノルマ設定が個人の力量ではなく「お客さんの状況」から設定されているので、月の売り上げが少なくても営業マンに出来ることは少ないのです。

結果とかけ離れないノルマ設定をするのが大事

このように、「今月いくら売り上げもってこい!」というプレッシャーは少ないです。

それは、今いくら頑張っても、今すぐ売り上げを上げることは難しいから。

よく会議で「今期の売り上げを上げるには?」ということを話すことがありますが、正直出口が見えない会議になります。

「お客さんの業績が上がれば売り上げは上がるから、私たちはお客さんの製品を売り込めば良いのでは!?」

と、新人の頃は思っていました。(実際、大手商社はそういうことをやっている)

つまり、私たちはロボットに使われる部品を売るのが仕事だけど、お客さんが作ってるロボットを売りまくってロボットの生産台数が上がれば、部品もたくさん使ってもらえるのでは!ということ。

でも、半導体商社でそういうことをしている会社は少ないです。

だから、基本的に売り上げに対する意識は今回紹介したようなものになっていき、結果的に毎日ノルマに追われるプレッシャーがなくなります。

一番大事なのは毎日売り上げを上げることではなくて、予算を立てる時に実態とかけ離れない予算設定をすることです。

上記のように、お客さんの生産計画はあらかじめほぼ決まっています。

なので、結果的に「目標の70%しか達成できませんでした」もダメだし「目標200%達成しました!」もダメです。

目標とかけ離れた結果になるということは、目標を立てた時の見通しが甘いということになります。

高すぎず、低すぎない目標設定をすることがノルマにおいては一番大事な部分だと言えます。

今期が始まってしまったら、どんなに頑張っても今期の売り上げを大幅に上げることは難しいです。(提案してから実際にお客さんが購入するのは時間がかかるから)

普段は目標達成のプレッシャーに追われず、1年後〜2年後結果に結びつくような提案活動を行っていくことが大切です。

終わりに

個人のノルマがキツすぎる・・・

ノルマに追われるような日々だ・・・

と感じている人にとって、法人営業はストレスが少ないのではないかと思います。

営業は嫌いじゃないけどノルマが心配という人には、まずは法人営業を経験してみるのは如何でしょうか?

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ではまた!

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