今年は暖冬だと言われるけれど、冬はやっぱり寒い。
私には遠距離恋愛中の彼氏がいるが(私は大阪、彼は茨城)、久しぶりに遊びに行ったら部屋が寒すぎて驚いた。
北海道にある実家の家並みに寒いのではないか。
電気代がかかるから暖房はつけておらず、寒いからいつも布団に包まりながら過ごしているそう。
2LDKの部屋に住んでるくせに、大半の時間はベッドの上。
・・・なんだそれ。
冬眠中の熊のような生活態度に見かねて、あるものをプレゼントすることにした。
そう、半纏(はんてん)だ。
令和の時代といえども、文明の利器を用いずに温まるなら、古人の知恵を借りる他ない。
暖かい服があればきっと冬眠から目覚めてくれるだろうと期待して、私は半纏を探すことにした。
半纏が買える場所
半纏を買うのは良いけど、どこに売っているのだろうか?見たことがない。
とりあえずGoogleで調べてみたが、買える場所は主にしまむらかイオンか呉服屋らしい。
しかし、生憎しまむらもイオンも徒歩圏内にはなさそうだ。
するとそこで見つけてしまった。
・・・呉服屋さん!
しかもめっちゃ半纏かかってる!欲しかったのはまさにこれだ!
人生初、呉服屋さんでのお買い物。ちょっと緊張する・・・
半纏の選び方・メンテナンス方法
男性用の半纏は、標準サイズと特大サイズの2種類ある。
彼氏は標準よりは大きいけど、特大は大きすぎるような・・・でも大は小を兼ねるかな?
そう悩んでいたら、呉服屋のご主人が選び方のアドバイスをくれた。
- 半纏は大き過ぎると隙間が空き、逆に寒くなるので注意が必要
- サイズフリーの浴衣(ホテルや旅館など)が着られるなら標準サイズでOK
- 特大サイズはかなり大柄な人向け(私の所感では100kg級〜)
ということで、標準サイズを購入。
中の綿が潰れてきたら、以下を試すと良いらしい。
- お日様の下で干す
- エアコンの風の下で干す(エアコンつけないんだよな・・・・)
- ドライクリーニングに出す
ちなみにお値段は4800円(およそ)。
エアコンつけるのとどっちが安いかはわからないけど、呉服屋さんで買った割にはそんなに高くないのではないでしょうか。
誰かのために何かできるという幸せ
ここまで半纏を買った経緯を述べたが、私は買い終わった時に気が付いた。
誰かのために何かできるということが、とてもとても幸せなのだと。
私は買った半纏を彼氏にプレゼントした。
とても喜んでくれて、今日も仕事の合間に
「あ〜早く帰りたいわ。帰って半纏着たい。」
というなんとも可愛らしいメッセージが送られてきた。
私は、買い物をする時は彼氏の喜ぶ顔を想像し、プレゼントした後は喜んで使っている姿を想像する。
当たり前の事だけど、これはとても幸せな事なのだ。
私の母は今、意識が無い状態だ。多分これからもずっとこのままだ。
だから父は、もう母の喜ぶ顔を想像して何かを選ぶことはできない。
父の下した決断に対して、母はどんな顔をするのか、確かめる事もできない。
例えば今日、プリンを買って帰ったら、あの人は喜ぶだろうか。
こんな服を着ていけば、可愛いって思ってくれるかな。
大切な人を失うと、そんな事を考えるような些細な日常をも失われてしまう。
誰かの為に悩むことができるというのは、大切な人が存在している証拠なのだ。
ただ半纏を買っただけなのに、私までちょっと温かい気持ちになれた週末だった。
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