【なぜナッツはいくら食べても良いの?】「空腹」こそ最強のクスリ【書評・感想】

読書

最近話題の16時間断食について書かれているのがこの『「空腹」こそ最強のクスリ』という本。

食事は1日のうち8時間の間に済ませ、16時間何も食べないでいることが健康に繋がるということですが、この空腹時間に耐えられない場合に食べても良いとされてるのがナッツです。

・・・どうして?!と思う人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、本書の内容と、ナッツを食べても良い理由にフォーカスしてまとめました。

本の要点

1日3食は多い!?

出典:Pixabay

今まで「1日3食食べること」が健康的であると信じられてきました。しかし、実は現代日本人にとって1日3食は食べすぎだったのです。

成人が1日に必要とするカロリーは1800~2000キロカロリーと言われています。しかし、3食しっかり食べてしまうことで、カロリーを摂り過ぎた状態となってしまいます。(確かにコンビニ弁当でも700~800キロカロリーくらいある・・・)

また、体にとって食事とは「飲み込んだら終わり」というものではありません。

胃は約2~3時間、小腸は5~8時間、大腸はなんと15~20時間もの時間をかけて消化吸収のために働いています。

1日3食食べることは胃腸に休む暇を与えず、常に体の中で胃腸が働かされている状態を作ってしまいます。胃腸が疲れると腸内環境が悪化し、肌や髪など全身への悪影響も及ぼします。

そのため、1日3食ではなく2食にすることで、1日の摂取カロリーを抑えよう!ということです。

1日16時間の断食でオートファジー機能ON

食べすぎを防ぐための具体的な方法が本書で紹介されている「16時間断食」です。

16時間何も食べない空腹時間を作ることで、健康な体を作ることができるのだそう。

その理由は、16時間経つと「オートファジー」が機能し始めるから。

オートファジーとは、古くなったり壊れた細胞内のたんぱく質を集め分解し、それをもとに新しいたんぱく質を作る働きのことです。

私たちの体は食べることによって栄養を取り入れていますが、その栄養が入ってこない状態が続くと、自分の体内にあるものからたんぱく質を作りだそうという働きが起こります。これによってオートファジーが発動するのです。

オートファジーは言い換えると「古くなった細胞をを新しく内側から生まれ変わらせる仕組み」と言えます。

細胞の生まれ変わりの際に、不要なものや老廃物が一層され、体内の器官が活発に元気になります。

16時間の空腹が、このオートファジーを引き起こすトリガーとなっているのです。

空腹の時間は睡眠時間を含める

Claudio_ScottによるPixabayからの画像

でも、1日の16時間を何も食べないなんて無理!って思いますよね。食べて良い時間はたったの8時間ということです。

でも、筆者はこの16時間の中に「睡眠時間」を含めることを推奨しています。

例えば1日8時間の睡眠をとるならば、その前後4時間に何も食べない時間を作ることで、無理なく16時間の空腹時間を確保することが可能ということです。

ちなみにこの16時間の断食は毎日ではなく、週に一度でも行うと効果があるようです。(週に一度は胃腸を休ませよう!ということですね!)

お腹が空いたらナッツ!筋トレも忘れずに!

基本的に16時間は水分以外摂らないことが理想です。

でも、どうしてもお腹が空いて耐えられないときに食べても良いものがあります。

それはナッツ!!!

筆者は著書の中で、お腹が空いたらナッツなら食べても良いと謳っています。

また、空腹時間が長いことで脂肪だけではなく筋肉も落ちてしまうことが懸念点として挙げられます。

そのため、ハードでなくて良いので、適度な筋トレを行うようにして筋力低下を防ぐことがとても大切です。

ナッツは食べても良い理由

出典:Pixabay

では、どうして数ある食材の中からナッツが例外として許されているのでしょうか?

主な理由を3つまとめました。

少量で空腹感を和らげられる

ナッツはカリっという歯ごたえがあり、結構噛みごたえがありますよね。柔らかい食べ物ではないので、いくらか噛まないといけません。

この「噛む」動作によって満腹中枢が刺激されて、食べ過ぎを防ぐことができます。

また、ナッツは食物繊維が豊富です。食物繊維はゆっくりと消化されるため腹持ちが良く、空腹感を抑えることができます。

豊富な栄養素が含まれている

栄養価が高く、食物繊維・鉄分・ビタミンEなど、1粒にも多様な栄養が含まれています。

また、脂肪の燃焼を促すビタミンB2、亜鉛、カリウム、マグネシウムといったミネラルも含まれています。

スナック菓子や砂糖が豊富に含まれたお菓子を食べるなら、ナッツを食べた方が豊富な栄養を摂取することができます。

良質な脂肪が含まれる

ナッツは脂質が多いのですが、ほとんどが不飽和脂肪酸という良質な油です。

不飽和脂肪酸は体の炎症を抑え、生活習慣病の予防にも効果的と言われています。

まだ研究段階ではありますが、この不飽和脂肪酸がオートファジーを活性化することもわかってきたようです。

ナッツはそこまで低カロリーではない

本書では「ナッツはいくら食べても良い!」とされていました。

でも本当にいくら食べても大丈夫なのでしょうか?1日何袋もナッツを空にしても良いのでしょうか?

栄養があって体に良いとされるナッツですが、カロリー自体はそこまで低くはありません。

代表的なナッツのカロリーは下のようになっていて、100g食べるとそこそこのカロリーです。

  1粒あたり 100gあたり
アーモンド 6 kcal 598 kcal
カシューナッツ 9 kcal 576 kcal
マカダミアナッツ 14.4 kcal 720 kcal
くるみ 27 kcal 674 kcal
ピスタチオ 3 kcal 615 kcal

参考:簡単!栄養andカロリー計算カロリーSlim

1日何百グラムも食べると、さすがにカロリーオーバーとなってしまいます。せっかく1日2食にして総摂取カロリーを減らしているのに、ナッツで1食分のカロリーを摂取してしまう事態です。

確かに体に良くて、いくら食べても良いとは言え、ダイエット目的の場合はほどほどにしておいたほうが無難ではないでしょうか。

このように、小分けになっていると食べ過ぎる心配が良くて良いですね!1袋あたり145kcalなので、1日1袋だけ食べると決めても良さそうです。

その他に食べても良いもの

中にはナッツが苦手ない人もいると思います。そのような人は、ナッツ以外にも以下のものなら食べても良いとされています。

・ヨーグルト
・チーズ
・生野菜サラダ
 
ご飯や麺類・パン・肉などの固形物ではなく、液体や消化に良いものなら胃腸に優しいのでOKだそう。ただ、液体でもジュースなど糖質を含んだ飲み物ではなく、ゼロカロリーのものが推奨です。

断食とプロテインについてまとめた記事はこちらから↓

まとめ

空腹状態だと確かにパフォーマンスが上がることが多いと思います。眠くもならないし、気分もスッキリします。

私は休日など、気がついたら朝ごはんを食べそびれていた!となり、朝なのか昼なのかおやつなのかよくわからない時間にご飯を食べることも多々ありましたが、悪いことではなさそうだと分かって安心しました。笑

でも、無理にお腹をすかせておくのも良くないのでは・・・?と個人的には思うので、ナッツのように体に良い間食を取り入れながら長く続けていけると良いですね。

ではまた!

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